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PostHeaderIcon 添田院長ブログ Vol.92 「お骨拾い」

昨年10月24日に、父が89歳で他界しました。

長患いすることもなく息をひきとり、大往生だったと思います。

ただ、多くの肉親を亡くしたかたと同じく

もっと、生きているあいだに、ああしてあげればよかった、

こうしてあげればよかったなどと、後悔ばかり沸き起こり

自責の念でいっぱいになっていました。

お通夜から、葬式と慌ただしく時間が過ぎ、斎場でお骨拾いをしていた時のことです

斎場の係の人から、「お骨を下の方から、拾い壷に納めてください」と声をかけられ

家族が代わる代わる、足の骨を骨壺に納めてゆき、最後に

頭の部分の骨を納めていたときのことです

娘が「あれ、おじいちゃんの顎に黒いものくっついているよ」と声を上げました。

よく見ると、歯ではない、黒っぽい金属のボルト状のものが顎にしっかりと残っていました。

このボルト状のものは、実は私が24年前に父の顎に行ったインプラントでした。

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父の顎に残っていたインプラント。

邪魔にならず、父の体の一部として

最後までお役にたっていたのだなと考えると

何だか、心にこびり付いた自責の念が消えていき

父が微笑みかけているような気がしました。

 

 

インプラント治療をはじめて、25年になりますが、治療に望む度に、辛い思いをして

治療を受けていただいた患者さんにできるだけ長く、お役に立ってほしいと願っています。

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