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Archive for 2月, 2011

PostHeaderIcon 添田院長ブログ Vol.82 「水仙」 

 

———————————————————–院長ブログ

 「水仙 Narcissus」  

    

 毎年2月の終わりになると、庭に白い美しい水仙がたくさん咲きます。

妻の話では水仙を植えた覚えはなく、以前住んでいた人が植えた球根が残っていて

自然に芽が出て咲き始め、数が増えたようです。

美しい水仙ですが実は有毒植物で、特に茎の部分に

有毒成分(リコリンとシュウ酸カルシウム)が

多く含まれているそうです。

致死量は10gで、食中毒症状および接触性

皮膚炎症状を起こします。

葉がニラとよく似ている為に時々誤って食べ、食中毒症状を引き起こす

という事件も報告されています

㊟ どんなに、ろくでもなくて粗大ゴミとして出してしまいたいような

  ダンナや恋人でも、絶対にレバニラ炒めなどに、水仙の葉を混ぜないで下さい。

  そんな事をすると、警察のお世話になる事になりますから。

 冗談はさておき、水仙の学名「Narcissus(ナーシサス)」は

ギリシャ神話に登場する青年、ナルキッソスの物語に由来しています。

ナルキッソスの姿を見ると、どんな娘も心が奪われてしまうぐらいの

超イケメンで美しい青年だったそうです。

そんなわけで、森の中で一番美しいニンフ(妖精)のエコー(日本語でこだまですね)も

ナルキッソスを見て、たなるきちまち彼の虜になってしまいました。

一方のナルキッソスは、どんな美しい女性が現れても全く無関心でした。

エコーがしつこく彼を追いかけても、自分に振り向かせる事はできませんでした。

振り向いてくれないナルキッソスの事ばかりに夢中になり、

主人の女神ヘラがエコーに話しかけても彼の事ばかりしゃべり、

ろくに返事をしなかった為、ヘラの怒りをかってしまいました。

「余計な事ばかりベラベラ喋るんじゃない!おまえは人に言われた事だけを

返事すればいい!!これからは余計なお喋りができないよう、相手の言葉尻しか

言えないようにしてやる」

それからというもの、エコーは自由に言葉を喋れなくなってしまいました。

ある日エコーは、林の中を歩いてくるナルキッソスを見つけ木の陰に隠れていると

エコーとナルキッソス

ナルキッソス:「誰かそこにいます?」

エコー:    「います!」

ナルキッソス:「誰だい?出ておいで」

エコー:    「おいで!」

と言いながら木の陰から走り出ました。

ナルキッソス:「なあんだ、お前か。

         お前なんかとつき合う位なら死んだ方がましだ」

エコー:    「死んだ方がましだ」

エコーは、そう言って洞穴に身を隠しショックと悲しみのあまりやせ細り、

とうとう声だけになってしまいました。

こんな調子でナルキッソスは、優しい言葉をかけたり相手の気持ちを

考えたりする事などまったくしませんでした。

また人を愛する事などもなく、ただ相手の気持ちをメチャメチャにするばかりでした。

そういう事が続き彼の行いはついに、復讐の女神ネメシスの怒りに触れました。

女神は「人を愛する事のできないものは、自分だけを愛していればよい!」

そう言って、ナルキッソスに呪いをかけました。

ナルキッソス

水を飲もうとして泉の畔にかがみこんだ

ナルキッソスは、水面に写った自分の姿を見て、

その虜になり自分自身を愛してしまい、

その場から離れられなくなりました。

「ああ!愛する事がこれ程までに苦しい事

なのかが、初めてわかった。

こんなにも胸の中が燃える様なのに、水の中の美しい人は

つかまえる事ができない。でもあきらめて、この場から立ち去る事など

できない。死だけがこの苦しみから解放してくれるのだろう」

そう言ってナルキッソスは、そこに倒れて動けなくなり、

とうとう死んでしまいました。

心優しいニンフ達は、彼を手厚く葬ってあげようと

泉の畔に集まりましたが、ナルキッソスが倒れた

泉の畔には、その亡骸は無く、代わりに見たこと

のない美しい花が咲いていました。

そしてこの花をナルキッソスと名付けたそうです。

   

ドレッサーの前で、かなり長い時間、

妻が自分の顔をうっとりたした感じで見つめています。

: 「う~ん、前髪をたらした方がカワイイかな?

   それとも上げた方がいいかな?どう?」

: 「どっちでもいいじゃん」

   (早くしないと、電車に乗り遅れてしまうのに。。。)

妻の視線が一瞬、鋭く私を突き刺した。

目は逆三角形になり顔が般若の様に…(「ブログVol.33「般若」を読むべし)

:「どっちでもいい?」

:「いやいや。どっちもいい、似合うよっ!て言ったんです」

:「そう。う~ん、どうしようかな~」

そう言って再び鏡に写る自分を見つめ、うっとりしている様です。

私はそんな妻の姿を見て、『そんな鏡にへばりついていると、水仙になってしまうぞ』と

思ってしまうのでありました。

自分に惚れるとかいて、自惚(うぬぼ)れと言います。

自惚れの強い自己陶酔者をナルシストと言いますが、自分の知識や技術に自己満足し

ナルシストにならない様に、スタッフ共々患者さんの為に日々ガンバっていきたいと考えます。

医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博

 

※画像:カラヴァッジョ《ナルキッソス》 (ローマ・バルベリーニ美術館所蔵)

※画像:ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス《エコーとナルキッソス》ウォーカー美術館所蔵(リヴァプール、イギリス)

※画像:ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス《ナルキッソス》個人蔵

PostHeaderIcon 添田院長ブログ Vol.81 「幸」

 

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「幸」

  

「幸せ」という言葉を、一日一回は、耳にされるか、目にされると思います。

最も、頻繁に使われる言葉ではないでしょうか?

しかし「あなたは、幸せですか?」と聞かれると、幸せとは、

なんだろうか?と考えさせられることがあります。

毎日、ごはんが食べられること?よい仕事が見つかること?

仕事がうまくいくこと?良いパートナーを見つけ結婚すること?

結婚して、子供に恵まれていること?

結婚しても、お互い干渉せず好きなことをし、ストレスをためないこと?

今で言うタダとも夫婦になりますか。

いや、結婚せずに、気楽にいること?子供が、良い学校に入学すること?

ダイエットがうまくいきスリムな体になること?

などなど、程度の差はあるでしょうが、最大公約数的にまとめれば

「物質的に満たされていること+精神的に満たされていること」になりましょうか?

しかし、人、一人ひとり、年齢、価値観、生活環境も違うので、

幸せの、在り方も 千差万別ではないでしょうか?

「幸」という字を、辞書で調べてみると、いろいろな意味が

含まれているようですが、おもしろいなと思ったものを紹介します。

この漢字はもともと、人が足枷(あしかせ)をはめている姿を

表わす、象形文字で、足枷をはめられるだけで、首を切られなくてよかったという

意味から、しあわせを表わすようになったそうです。

上下の二つを組み合わせると、若死にすることの逆、すなわち、長生きをするという

意味があるそうです。

この「幸」という漢字ができあがった時代は、知りませんが、はるか昔だと思いますが、

その当時から、長生きするというのが、万人の願いであったのではないかと考えられます。

昔は、医療も発達しておらず、長生きするには、まず健康であることが

必須条件だったと考えられます。

今の時代は、医療が発達し、食糧事情も昔から考えると、はるかに良くなっており、

日本人の平均寿命も人生五十年といわれた、戦前から飛躍的に伸びています。

しかしながら、健康でなくても、昔と比べ、はるかに長生きすることは

可能になってきています。

ですから、「長生きすることが、必ずしも『幸せ』を表わすか?」というと疑問が残ります。

認知症になったり、病気で寝たきりになった配偶者の介護に疲れ、妻あるいは夫を殺して、

本人も自殺するという痛ましい事件も、最近では珍しいことではありません。

こういった事情を考えると、一般的には、心身ともに健康で長生きすることが、

「幸せ」につながるといっても過言ではないと考えます。

江戸時代の貝原益軒は「養生訓」のなかで様々な、

養生法の中で、歯の養生法が、全身的な健康に

貝原益軒

非常に重要であると述べています。

実際、益軒は83歳で死ぬまぎわまで、1本の

虫歯もなく、また歯周病などで、歯を失うことなく、

自分の歯で食事をしていたそうです。

そう!皆さん歯の健康は、「幸」につながるのです。

歯の具合が、悪い人はもちろん、歯の調子がいい人も、

半年に一度は、定期検診と口腔内のお掃除をしに、歯医者さんへ行くことをおススメします。

医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博

PostHeaderIcon 添田院長ブログ Vol.80 「バレンタインデーチョコ」

 

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「バレンタインデー チョコ」

  

2月14日は、日本で一番チョコレートが売れる日ではないでしょうか。

バレンタインデーが近づくと、多くの女性が恋人・家族・友達・会社の

上司や同僚などに、プレゼントするチョコレートを求めて、デパ地下の

お菓子売り場は女性で溢れ、男性は入りづらい雰囲気になります。

一説によるとバレンタインデーの歴史は、ローマ時代にさかのぼる

とも云われます。

当時ローマ帝国では2月14日は、神の女王であり 家庭と結婚の神

でもあるユノの祝日だったそうで、その翌日(2月15日)からは豊年を祈願する

ルぺルカーリア祭が開催されていました。

祭の前日(2月14日)に若い娘達は、自分の名前を書いた札を桶に入れておき、

翌日の祭の日(2月15日)に男達が桶に入った札をひき、

札をひいた男と札の名前の娘は、祭の間パートナーとして一緒に生活する事と

定められていました。多くの男女達は、そのまま恋に落ちて結婚したそうです。

当時のローマ帝国の皇帝 クラウディウス2世は、故郷に愛する人を残した兵士は

士気が下がるという理由で、ローマの兵士の婚姻を禁止したと云われています。

キリスト教の司祭だったバレンタインは、帝国の法を無視して兵士達を

秘密に結婚させましたが、やがてその事が発覚し、捕えられ処刑されました。

処刑の日はルぺルカーリア祭が始まる前日で、ユノの祝日の2月14日が

選ばれたと云われています。

キリスト教徒にとって殉教したバレンタイン司教を祀り、

この日を祭日とし、恋人達の日となったそうです。

この恋人達の日のバレンタインデーに、どうしてチョコレートが

送られるようになったのでしょうか?

もともとキリスト教圏のヨーロッパでは、バレンタインデーには男も女も

恋人や親しい人に、花やケーキ、カードなどを贈る風習があったそうです。

19世紀後半イギリスのキャドバリー社というお菓子メーカーが、

美しい絵のついたプレゼント用のチョコレートボックスを発売し

それに前後して同社は、ハート型をしたバレンタイン キャンディーボックスも発売しました。

これがきっかけで、バレンタインデーに恋人にチョコレートボックス等を

プレゼントすることが流行しだし、世界中のいろいろな地域に広まっていったそうです。

日本では、戦後 製菓業界や流通業界などが販売促進の為の

普及が試みられ、日本社会で定着したのは1970年代後半です。

女性が男性に親愛の情を込めて、チョコレートをプレゼントすると

いうスタイルは日本独自のものだそうです。

私事ですが毎年バレンタインデーが近づくと、ほろ苦い記憶が

よみがえってきます。

あれは、たしか小学校1年生の時でした。

その当時「バレンタインデー」と言っても、今ほど女性がデパ地下のお菓子売り場に

殺到する程の認知度はなかったような気がします。

図前

いずれにしても、その年 同じクラスの横の席の女の子から

バレンタインデーに、初めてチョコレートをもらいました。

綺麗な銀色の箱に入ったハート型のチョコには

『いつまでもなかよくしてね ♡みゆき』というメッセージが

デコレートされていました。(図前)

母:「へ~、あんたみたいな子が、女の子からチョコレートの

  プレゼントなんて、ちょっと見せてみ」

私:「触らんといて」

母:「みゆきちゃんか、どんな子やの?

   これから貰えるかどうかわからんし、また来年も貰える様に

その子と仲良くさせてもらい」

初めてもらった記念すべきチョコレートに、とても良い気分で、毎日箱を開けてハート型の

チョコレートを眺めては箱に戻し、食べずに部屋に飾っておいた事を思い出します。

それから数日して近所の悪ガキが遊びに来て、部屋の中でしばらく遊んだ後、

一緒に外に遊びに出ました。家に戻ると、誰かが箱を開けた形跡がありました。

嫌な予感がして箱を開けると、チョコレートのハート型の周りが

図後

かじりとられ、名前の文字も「ゆ」がはがれて、

「みゆき」が「みき」になっていて、リンゴの芯のように

なった無残なチョコレートが残っていました。(図後)

近所の悪ガキが、私が母に呼ばれて部屋を空けたすきに、

私の目を盗んでチョコをかじったようです。

結局リンゴの芯のようになったチョコレートを涙ながらに食べ、

なんだか甘酸っぱかったような気がした事が、今でも印象に残っています。

あまりにしょげかえっている私に、母は。。。

母:「同じチョコみつけてきたろか?」

私:「そんなん、いらんわ!」

母:「あんた歯医者の息子やから、神さんがチョコレート食べるのを我慢させる為に

   こういうことになってんわ」

私:「お母ちゃん『あんたは川から流れてきた子や』って言うてるやん。

   歯医者の子供とちゃうのに、なんでや」

母:「あっ、いやいや。まあ来年も貰えるかもしれんから元気だし」

それからしばらくして、みゆきちゃんはクラス替えで他のクラスになってしまい

彼女から、もうチョコレートを貰う事はありませんでした。

バレンタインデーには、たくさんの方がプレゼントにもらったチョコレートを

味わわれると思いますが、チョコレートを食べた後は

お口のお掃除を忘れずに!

最近では、キシリトール配合で砂糖が入っていない

虫歯にならないチョコレートが、販売されています。

ドクターキシリ チョコレート

彼氏の虫歯予防にいかがでしょうか。

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2月14日~19日までの間に、ブログを読んで

当院に来院して頂いた先着30名様に

「歯ブラシ+虫歯にならないチョコレート」を

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「ブログを読んだ!」とウサギ編集長(受付)に申し出て下さい。

医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博

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PostHeaderIcon 添田院長ブログ Vol.79 「地獄?極楽?」

 

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「地獄?極楽?」

   

江戸時代の高層、白隠禅師のもとに一人の武士が、教えを請いにきました。

白隠禅師

武士 「禅師よ、地獄、極楽はあるのでしょうか?」

白隠 「お前は、武士じゃろ、武士なら武士らしくしたらよいのに・・・

    地獄や極楽やと、そんなことで迷っているようでは、本当の武士

    ではあるまい、ニセモノの武士じゃ。ニセモノ、へなちょこ武士・・」

こういった調子で、白隠禅師は、武士が教えを請うため、質問する

たびに、罵倒しました。

さんざん罵倒され、ニセモノ武士呼ばわりされ、我慢していた武士も、

堪忍袋の緒が切れ、刀を抜いて、禅師を切ろうと追いまわします。

武士 「まて~、おのれ、いくら名僧といわれる禅師とて、許すわけには

    まいらぬ、人が礼をつくし、教えを請いに来ているのに、ニセ武士

    扱いし、バカ者呼ばわりしおって、成敗してくれるから、まて~」

白隠は、武士が切りつける刃をヒョイとかわし、武士にむかって言いました。

「そら、そこが地獄というものじゃ!」

禅師の言葉を聞き、我に返った武士は、

「お見それいたしました。ご無礼の段、平にお赦しを・・・」

そういって、その場にひれ伏して謝った。それを見て、すかさず禅師は

「そこが、極楽じゃ!」 そう言って、破顔大笑されました。

この話は、『地獄も、極楽も我々の心のありかたにより生まれるものだ』ということを

白隠禅師が、教えた逸話だそうです。

   

ふと、後ろをみると、いつの間にか妻が・・・・。

「地獄?極楽?また、また、飽きもせず、つまらないブログ書きしてるの?

バカみたい。誰も読まないものを書いても、時間と労力のムダよ。それより・・・

ビビちゃん

ビビチャンがウンコしたんだけど・・・」

『人が一生懸命、考えてブログを書いているのに、

いつもバカにして、犬のウンコぐらいで、邪魔しにきて、

我が妻とて許せぬ・…』

一瞬、ムかっとして、そういう思いが心に・・・

そうそう、これが地獄なんですね。

私のような、凡人は、人から嫌なことを言われたり、バカにされたりすると

つい、ムカっとして  相手にやりかえそうと思ってしまいますね、反省。。。

凡人なりに、妻から手厳しいことをいわれても、心を鍛えてくれるお言葉だと

考え、サラサラと流せるようにしたいものです。

最後に、ソエダ歯科では、私をはじめスタッフ一同

穏やかに、謙虚に、患者さんに喜んでいただけるような治療を

常日頃から、心がけたいと思います。

医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博

PostHeaderIcon 添田院長ブログ Vol.78 「豆まき」

  

————————————————————院長ブログ 

「豆まき」 

   

毎年、節分になると スーパーやコンビニで、 

紙の鬼の面がついた豆が売られているのを目にします。 

この日は、小さいお子さんを持つ、世の多くのお父さんたちが、 

仕事から帰って、寛ぐ暇もなく鬼の面を被り豆を、嫁や子供に

投げつけられ、 家から追い出される悪役に変身させられるの

かと思うと、ご苦労様と頭が下がります。 

(私 も、20年近く前に、世の善良なお父さんよろしく、

鬼の面を被り豆を投げつけられる 役をしたことを思い出します) 

さて、この節分の豆まきはですが、その起源は古く、奈良時代に

「追儺(ついな)」と いう矢で鬼をはらう中国の風習が、日本に伝わり

平安時代に宮中の年中行事として、行なわれるようになったそうです。 

そして、室町時代に、矢で鬼を追い払うのが、現在のように鬼に

向かって炒った豆を投げつける風習に、変わったそうです。 

豆をまくときは、普通「鬼は外、福は内」と掛け声かけますが 

「鬼塚」、「鬼頭」など、鬼の名のつく地名の地域や家庭は 

「鬼は内(鬼も内)、福は内」と掛け声をかけるところもあるそうです。 

そして「鬼嫁」のいるところも、当然「鬼は内...」と掛け声をかけるのですが、 

私のところは、内か?外か?皆様の想像にお任せしますが・・・・・・ 

 「何、内とか外とかブツブツと変な人ね」 

こういうとき、いつもタイミング悪く、いや、良く家内は私のそばにやってくるのであります。 

「いやいや、勿論 外ですよね、そう、外、外、はははは、はは~」

冗談はさておき、 私は、節分の豆まきというと吉祥天と黒闇天のはなしを思い出します。 

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昔、昔、ある村のはずれのボロ家に 一人の男が住んでいました。 

男は、大変、貧しく、その日、その日の食べるものにも困るありさまでした。 

男は、いつも、幸福になりたい、家に福の神がきてお金持ちになって、 

嫁を娶りたいと思い毎日、近くの寺の観音様にお祈りをしていました。 

ある晩のことです。 

男が、家で藁を撚って縄を作っているとトントンと戸をたたく音がします。 

『こんな夜に、わしのところになど誰も来るわけないし風のせいで戸が鳴ったんだろ』 

男は、そう思いました。すると、また、トントンと戸をたたく音がします。 

『誰じゃろう、盗人か、盗人が来ても、盗るものなど一つもないし』 

男は、不審に思って戸を開けてみた。すると、そこには神々しい光と 

芳しい匂いにつつまれたこの世のものとも思われない、美しい女性が立っていた。 

 「も、もしや貴方様は、ふ、ふ、福の神!」 

吉祥天 「薬師寺蔵」

男は、驚いていいました。 

 「私は吉祥天と申します。お前様のところに暫く、 

住まわせていただけますか」 

「むさくるしいところですが、どうぞ、どうぞ、お入りください」 

男はそう言って、大喜びで吉祥天を招き入れた。 

 『観音様は、わしの願いを聞いてくださった、もうこの貧乏 

暮らしともオサラバじゃよかった、よかった』 

そう思って、吉祥天に語りかけた。 

「どうか、暫くといわず、いつまでも、わしのところに居てください、 

どこにもいかねえでください」吉祥天が訪れてから、男は良いことずくめでした。 

 男の家の前で、苦しんでいる娘を助け、介抱してやると村一番の 

お金持ちの長者の孫で、そのお礼に米を一俵もらったり、 男が作った縄を 

売り歩いているときに暴れ馬が走ってきて、びっくりして、男が投げた縄が、 

たまたま馬の首にはまって、急に馬がおとなしくなりました。 

男が、縄を持って馬を引いて歩いていると血相をかえて、お侍さんが走ってきました。 

侍がいうにはその馬は、殿様の大事な馬で、殿様とお連れの者が鷹狩りに来たときに、 

急に暴れて逃げ出したということです。 

あとから、お城によばれ殿様から、小判と絹の反物など 褒美をたくさんもらったりしました。 

そんなことがつづき、男は、ボロ家を壊し、立派な家を建てました。 

 ある晩、家の戸をたたく音がしたのでまた、なにか、良いことがあるのかなと 

思って戸を開けてみると、そこには何とも言えない暗い不吉な雰囲気につつまれ、 

我慢できないほどの臭いにおいを放つ、あばただらけの世にも醜い女が立っていました。 

「う、臭い、おまえは、誰じゃ」 

「私は、黒闇天じゃ、これからずっとお前様のところに、居候させても らおうとおもってな」 

 「おまえなど、よんだ覚えはない、さっさと出ていきやがれ!」 

そういうと、男は、入って来ようとするとする黒暗天を押し返してしまいました。 

 そうすると、どういうわけか、吉祥天が家の外へ出ようとするではありませんか 

「あ、吉祥天様、どうなさったんです、出ていっちゃーだめですよ 

出ていかないでください、お願いします。」 

 「さっきの黒闇天は、私の妹です、私たちは双子の姉妹で 

いつも一緒にいないといけないのです」 

そういって男の家から出ていってしまいました。吉祥天が出て行った後は、 

男は落ちぶれて、もとの貧しい暮らしになったということです。 

  

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この話は、幸福と不幸というものは波のようにやって来て幸福だけを、 

手にしようとしてもかなわない事だという教訓として示していると思います。 

『そう、鬼も、福も内でいいではないか鬼が来たなら、来たで乗り越えていくのが人生だ』 

節分の日、福豆を噛みしめながら何となくそう感じ… 

「ちょっと、あなた」 

『来た、来た』 

節分の豆まきの豆は、邪気を払うものですが

虫歯菌や歯周病菌などのお口の中の 邪気を払うのは、

何といっても歯磨きです。

食べた後は、歯磨きを忘れずに! 

医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博 

      

※ お断り:吉祥天(福の神)と黒闇天(貧乏神)の話は、 

             私の独断でオリジナルのストーリーを脚色しております。      

PostHeaderIcon 添田院長ブログ Vol.77 「寒天」

 

  

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「寒天」 

日曜日、家族で、昼食を食べに行ったときのことです 

「う~ん、やっぱり中華料理の〆には、杏仁豆腐かな? 

杏仁豆腐

隣のお茶屋さんのアンミツも気になるけど」 

家内や娘が、食後のデザートを中華レストランの杏仁豆腐か 

隣の和風喫茶のアンミツか迷っているようでした。 

私は、『どちらも同じようなものなのに・・・ 

さっさと決めればいいのに、やれやれ』と思ってしまいました。 

あんみつ

こんなことを彼女たちに言おうものなら 

「あなたみたいな人は、何食べても同じで 

スィ-ツを味わう価値なし」などと厳しい言葉が返ってくること 

間違いないでしょう。 

ところで、この、杏仁豆腐、アンミツ  

テングサ

どちらも、主な素材は、寒天から成り立っていて、やはり、 

私の感じるようにどちらも、同じようなものなのです。 

寒天は、海藻(紅藻類)のテングサ、オゴノリなどの 

粘液成分を凍結、乾燥したものです。 

寒天の歴史をひもといてみると 

オゴノリ

江戸時代、四代将軍 徳川家綱の時代、1685年 

京都 伏見の旅館「美濃屋」 主人 美濃太郎左衛門が屋外に捨てた 

トコロテンが夜間に凍結し、日中は融けるということが繰り返され 

自然に乾物ができていました。これを美濃太郎左衛門は発見し 

これを使って新しいトコロテンを作ったところ、今までのものより 

美しく、しかも海藻臭さがないものができたそうです。 

黄檗山萬福寺を開創した隠元禅師に試食をしてもらったところ 

精進料理の食材に使用できると勧められ、隠元禅師は、この新しいトコロテンを 

「寒天」と命名を受けたそうです。 

寒天は、和菓子など菓子類、家庭料理の素材、細菌を培養する培地やなど 

様々な分野で活躍しています。 

最近は、ほとんどカロリーがなく腸内で脂肪や糖分の吸収を妨げることから 

ダイエット食品としても注目されています。 

我々の仕事と切って離せないもので 

虫歯治療をしたあとの、クラウン(被せもの)や、インレー(つめもの)の 

かたどりをする時に、ほとんど毎日、使用しています。 

型取り用の歯科用寒天

杏仁豆腐、アンミツなどの甘物に目がないかた 

食べた後は、やはりお口のケアを忘れずに 

でないと、虫歯治療をし、寒天でかたどりを 

するハメになるかもしれませんよ。 

   

医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博