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PostHeaderIcon 院長ブログ Vol.9 「而今」

 

—————————————————– 院長ブログ

「而今」

     

道元禅師

修行僧 「禅師、禅の極意とは」

禅師  「腹がへったら飯を食って、眠たくなったら寝ることだ」

修行僧 「そんなことは殿様から町民まで万人が毎日しておりまする」

禅師  「本当に、そう言えるのか。お前たちは、飯の時にもアレや

     コレやと、すんだことに囚われ、眠るときにも、アアしよう、

     コウしようと先のことに心煩い、邪念で頭がいっぱいで、

     本当に飯を食って、眠っておらぬではないか」

       

この話は、学生時代に読んだ仏教の本に載っていたもので、

ずいぶん昔の話なので、オリジナルとは、多少内容が異なるかもしれませんが、

『食べるときには、食べることに徹する、寝るときには、寝ることに徹し

つまらないことに囚われ、今という、かけがえのない時間を無駄にするな』という

禅の教えだったと記憶しています。

道元禅師も、今ということの重要性を説いておられ

「而今」(「じこん」と読まれますが、正式には「にこん」というのが正しいそうです)

という言葉で表されています。その意味は、今の瞬間を精一杯生きるということです。

我々は、今しか生きれません、過去にも、未来にも生きれません。

過去のことに囚われることは、波が打ち寄せる砂浜に絵を描くようなもので

描いたと思った瞬間、波がやってきて消え去っていきます。

どんなに振り返りたくない辛い過去でも、どんなに捨てがたい素晴しい過去でも、

消え去っていき、元には戻ってきません。

また、未来のことに心煩わすことは、干上がって乾いた川に釣り糸を垂れるようなもので

逃げ出したくなるような厳しい未来であろうと、待ち遠しい輝かしい未来であろうと

未だ来たらぬことで、一瞬先は何が起こるか誰にも分かりません。

我々にとって、大切なことは「而今」の言葉どおり、

今の瞬間を精一杯生きるということだと感じます。

  

最近、患者さんを診させていただき感じることは、今の重要性です

患者さんの歯の痛みは待ってくれませ。、「今、何とかしないと」と感じることがほとんどです。

そういった時、「而今」という言葉の意味を噛みしめ、

今、瞬間、患者さんに、できる限りの治療をおこなうことが、

我々の使命ではないかと、つくづく思います。

    

ところで、歯の調子が悪い皆さん、明日じゃだめですよ!

今!今すぐ歯医者さんへ!

医療法人 添田歯科診療所 添田義博

 

※道元禅師:鎌倉時代初期の禅僧で曹洞宗の開祖、福井の永平寺を開山 

     生涯をかけ曹洞宗の禅思想「正法眼蔵」を書き記した

                     

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