添田院長ブログ Vol.86 「マホメットの奇跡」
—————————————————————–院長ブログ
「マホメットの奇跡」
あるとき、マホメットが町の民を集め
「何月何日に、これこれの場所で奇跡を起こす」と公言しました。
当日になり、一目マホメットの奇跡を見ようと約束の場所に
マホメットは、広場の中心に静かに立って
町の向こうに見える山を見つめていました。
マホメットは集まった人々に向かって
「あの山を、動かしてみせよう」といって
「おおい!山よ!こちらへ来い!」と大声で叫びました。
しかし、山は全く動きません
もう一度、山に向かって叫びましたが
やはり、山は動かず元のままです。
「おおい!山よ!こちらへ来い!」
最後にもう一度山に向かって、さらに大きな声で叫びました。
しかし、山は微動だにしません。
何が起こるのか、固唾を飲んで見守っている大勢の人々は
「な~んだ」という顔で、マホメットに白けた視線を浴びせかけます。
マホメットは、集まった人々に向かって言いました。
「私は三度も山に呼びかけた、しかし山は動こうとしない
それならば、私のほうから山に向かって歩いていくしかない」
そして、山に向かってスタスタ歩いていきました。」
この話は、ひろさちやさんの本で読んだのですが
著者によると、自分から山に向かって歩いていくことは
山に近づき、結果的に山が自分に近づいてきたことと同じで、
誰でもできる当たり前のことですが、案外、そういった当たり前のことが
スゴい奇跡であるということが、私たちは気づかないで、見過ごしているそうです。
この話を読んで、人と人の関わりでも、同じことがあてはまると感じます
マホメットが、山に向かって働きかけ、ダメだったら
自分の方から、山に向かって歩いていったように
自分のほうから働きかけることが奇跡を起こす一歩だと・・・・
ちょっと、ひと休み、あったかいお茶が飲みたくなったので
何やら、通販のカタログを食い入るように見ている家内に頼みました
「はいはい」
「熱いお茶のみたいな~」
「はい、お茶ね」
「あの~、お茶 」
「・・・」
そうか、3度、頼んでも お茶は出てこない
それなら、自分でするしかないですね・・・(笑)
さて、昨年、出版関係の知合いに勧められ
「奇跡を呼ぶ歯科医師6人」関西版という本を出させていただきました
何だか大げさなタイトルで恥ずかしい気がします。
私は「奇跡を呼ぶ」などという、大それたことは
とてもできません。
ただ、治療に来られる患者さんのおっしゃることに
耳を傾け、どうすればその方にとって
一番良いのか考え、患者さんの立場になって
真剣に考えるベストを尽くすことが、よい結果に
なればと考えています。
医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博
※ひろさちやさん(昭和11年7月27日生まれ )は、日本の宗教評論家であり、
多数の一般向けの解説書を執筆されています。
著書例「仏教入門」・「世間も他人も気にしない」・「ポケットに仏さまを」
「サラリーマン劇薬人生相談」「ゆったり生きよう」・「無関心のすすめ」等