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PostHeaderIcon 添田院長ブログ Vol. 58 「甘い Sweet」

 

—————————————————————————-院長ブログ

「甘い Sweet」

   

「だいたい あなたが甘すぎるのよ。夜遅くまでネットで

スイカなんとかか知らないけど、毎朝 遅刻すれすれで家をでるのよ!」

「スイカじゃなくて、スカイプやろ。

まあ大学生になったばかりだし、 ちょっと気が緩んでるんだろ。

怒ってもしかたがないと思うよ」

「また そんな甘いこと。あなたが甘い顔をするから、つけ上がるのよ。

だいだいあの子の考えは甘いから、たまにはガッツンと怒って

父親の威厳をみせないと」

先日 妻からこの春 大学生になった娘の事で、辛口の言葉を浴びせらました。

甘すぎる・甘いこと・甘い顔・考えが甘い

「甘い」という言葉は日本では多くの場合、ネガティヴな意味で

使われる事が多いようです。

「甘い」を英語に直訳すれば「sweet」になります。

この「sweet」ですが

she is sweet       彼女は優しい

sweet music       心地よい音楽

my sweeet             わたしの愛しい人

などのように日本の甘いと違って、欧米ではポジティヴな意味で

使われる事が多いようです。

私が時々見る、NHK の「トラッドジャパン」という

日本の文化を英語で紹介する番組があります。

西洋と日本の砂糖の文化の違いが

sweet =「甘い」の使われ方の違いが理由だと解説していました。

砂糖の歴史について簡単に調べてみました。

西洋では十字軍の遠征とともに中東から砂糖がもたらされ、次第に広まりました。

イギリスでは16世紀の中頃に、世界初の製糖工場が造られています。

16世紀のイギリスでは、紅茶に砂糖を入れて飲む人が増えた為、

虫歯になる人が増えたという記録もあります。

日本で最初に砂糖がもたらされたのは、8世紀中頃です。

(754年唐から鑑真和尚によってもたらされ記録が残っているそうです)

この頃の砂糖は大変な貴重品で、あくまで貴族など ごく一部の特権階級にしか

手に入らなかったようです。

日本で庶民レベルまで普及し始めたのは日清戦争の勝利以降、

台湾に近代的な製糖工場が造られた20世紀初頭からの事です。

砂糖が庶民にまで普及し文化として根付いてきた西洋と、庶民に普及して

歴史の浅い日本では、甘い・sweetの言葉の使われ方がネガティブとポジティブな

違いができた事に「なるほど」と感じました。

ところで英語のイディオムで「Have a sweet tooth 」という表現があります。

これは「甘党である、甘いものに目がない」という意味です。

甘いものに目がない甘党の方、どんなにたくさん甘いものを食べても

その後の歯磨きは忘れずに。

そして半年に一度は歯医者さんで

お口のチェックをしてもらった方がいいですよ!

医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博

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