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PostHeaderIcon 院長ブログ Vol.42 「1$札と歯の悩み」

 

——————————————————————院長ブログ

「1$札と歯の悩み」

   

毎日のようにニュースで、USドルと円の為替変動は株価と共に、

1ドル=○○円と報告されます。

金融業界はもとより、輸出・輸入に関係する企業などで働く方や投資をされている方

などにとっては、為替の動きは非常に気になるところではないでしょうか。

さて1ドル札には、ジョージ・ワシントンが

描かれています。

ご存知のとおり、アメリカ合衆国の初代大統領で、

アメリカ建国の立役者といっても過言ではなく、

彼の名はその栄誉を讃え州や都市、航空母艦などに冠されています。

そのジョージ・ワシントンは歯の悪さに悩まされていたそうです。

28歳で、すでに部分入れ歯を使用し始めたそうですが、入れ歯の調子は良くなかった様で

1775年 独立戦争の最中にも、入れ歯の具合の悪さを訴え歯科医に送った手紙が

残されています。

その14年後、大統領に就任する時には左下の小臼歯1本だけ残るのみで、

上も下も入れ歯を使用していたそうです。

相変わらず入れ歯の調子は悪く、入れ歯を上下の顎で押さえていないと

入れ歯が飛び出てきて、人前で笑う事もくしゃみをする事もできず、生涯にわたり何度となく

入れ歯を作ったそうですが、満足のいく入れ歯はできなかった様です。

晩年は入れ歯の調子の悪さからか、怒りっぽくなり演説の依頼も断り、人に会うことも

避けていたそうです。

右の写真は、大統領就任時に使用していた義歯で、

制作者は、ニューヨークのグリーンウッドで

上顎は打ち出した金床に木釘をつけてカバの牙から

造った歯をつけ、下顎はカバの骨を床として上と同じように

歯をつけたもので、上と下はコイルスプリング結ばれています

アメリカ合衆国の建国の為に戦い、独立戦争で輝かしい勝利を勝ち取った

偉大な人物でも歯の悪さには勝てず、入れ歯の不具合に生涯悩まされた様です。

おそらく食生活はもちろん、社会生活も苦痛を伴うものだったに

違いなかったでしょう。

『もう少し早く歯科の技術が進歩していれば、入れ歯の不具合で

これほど、悩まずにすんだだろうな』と家にあった1ドル札を手にし

そこに描かれたジョージ・ワシントンの肖像画から、その苦悩が

滲み出ている感じがして、気の毒に思いました。

入れ歯の調子の悪い方は、我慢せず歯医者さんに行って下さい。

今は、昔と違い技術も進歩しています。

どんな入れ歯であろうと、少なくともワシントンが使用していた入れ歯よりは、

よく噛める入れ歯ができると思います。

よく噛める入れ歯を作られて「食べる事」を楽しんで頂きたいと願っています。

医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博

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