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PostHeaderIcon 院長ブログ Vol.40 「イルカと泳いだ日」

  

———————————————————————-院長ブログ  

「イルカと泳いだ日」  

先日、家で古い写真の整理をしていると  

1996年8月 ハワイの友人               Mr.Scott 撮影

知人が撮ってくれた野生のイルカの写真が  

出てきました。  

その写真は、私に14年前の8月ハワイの海で  

野生のイルカと泳いだときのことを  

思い出させてくれました。  

私の姉は、20年前からハワイのオアフ島に住んでいて  

姉の子供と私の子供が同じぐらいの年ごろということも  

あり、子供が幼いころは、夏になれば家族で毎年の  

Mr.Scott

ようにハワイに遊びにいったものです。  

   

ハワイといえば、太平洋の真中の  

常夏の島、青い空、ヤシの木、美しい海、日本人に最も  

ワイキキ ビーチ

人気がある観光地の一つに数えられるでしょう。

そして、ハワイを代表するビーチといえば、まず一番に、

ワイキキを想像されるかたが多いのではないかと思い

ます。

しかし、このワイキキは自然のビーチではないそうです。

ハワイ在住のアメリカの友人によると昔、ワイキキは

湿地帯で今のようなビーチはなかったそうで、観光のため、アメリカ本土(カルフォルニア)

から砂を運んで湿地帯を埋め立て、今のようなビーチを人工的に造ったそうです。

もともとその地に根付いた砂ではないため、砂が飛び散り、ワイキキビーチの

周辺の珊瑚に覆いかぶさり、珊瑚はかなりのダメージを受けているそうです。

実際、ワイキキの海をシュノーケリングで探索してみると、見た目の海の美しさとは逆に

海の中は、水が濁っていて透明度があまりなく、砂が覆いかぶさった廃墟のような

珊瑚が多くあったことが印象に残っています。

ハワイには一年の三分の一ぐらいオアフ島に住んでいる昔からの友人がいます。

その友人とは、ハワイに行ったときは必ず会って海で泳いだり、

シュノーケリングしたりバーベキューパーティーなど一緒に遊ぶ仲です。

14年前の8月家族でハワイに滞在していたとき、その友人から電話があり

「ノースショアーに遊びに行こう、ひょっとしたらイルカに遭うことが できるかもしれないよ」

と誘われました。

友人の話では、ノースショアーには、ときどき野生のイルカがビーチにやってくるそうです。

その友人は、驚くほど直感が鋭く彼女が、イルカに遭えるような気がするから

ビーチに行こうというときは、不思議とビーチにイルカが来るそうです

さて、夜明け前から私たち家族とその友人や、ハワイの知りあいと、10人ぐらいで

ホノルルから車を走らせ、約1時間ノースショアーにあるワイメアビーチへ到着しました。

このビーチは、冬場は数メートルのビッグウェーブが立ち

ワイメアビーチ

サーフィンのメッカとしても知られています。

夏場は、冬場と違って波もあまりなく穏やかです。  

ビーチの砂は、自然のもので黒っぽく、きめが細かく  

裸足で歩いたときの感触が、ワイキキビーチとは

全く違い、とても良い感じだったことを覚えています。  

そして、シュノーケリングでビーチの周辺を探索したとき

珊瑚に砂が、かぶっておらず、生き生きしていたように感じました。  

快晴で、風もなく、穏やかな美しい海に、友人たちと足ひれとシュノーケルをつけ、 

子供にライフジャケットを着せ、小さいゴムボートに乗せて、一時間ぐらいビーチの近くで 

遊んでいたとき 、ビーチから、荷物番をしていた知合いが、双眼鏡で沖のほうを眺めながら、 

大声で 「イルカ! たくさんのイルカ!」と沖の方を指さしながら叫びました。  

沖の方を見ると、イルカが泳いでいるあたりの海面が  

波立って、うねっているように見えます。  

Mr.Scott 撮影

「みんな、もう少し沖まで泳ごう!  

イルカがこっちまで来てくれるかも」  

私たちは、子供たちを乗せたゴムボートを  

引っぱりながら、沖に向かって泳ぎ始めました。  

最初、子供たちは沖の深いところに行くのが  

怖くて泣きべそをかいていました。  

5、60mぐらい沖に出ると、かなりの数のイルカが、 

こちらに向かって泳いでくるのが、見えました。3、40頭はいたでしょうか。  

イルカたちを追いかけても、絶対に追いつくことができません。 

しかし、幸運なことに彼らは私たちに興味を持ったみたいで、川の流れのようになって

私たちの方に近づいてきました。  不思議と海面からイルカの姿が見えると  

最初泣きべそをかいていた子供たちが、嬉しそうに「イルカさん、来たね!」と

歓声をあげます 。 

すると子供たちの声が聞こえたかのように、小さな子供のイルカが 

「いっしょに遊ぼうよ!」とでも言っているように、海面からジャンプして、

跳ね上がったりし、大きく私たちの周りを泳いでいきます。  

子供のイルカの周りをよく見ると、父親と母親と思われる2頭のイルカが、 

子供のイルカを 両方から、しっかり守りながら、泳いでいきます。  

以前に、イルカに関する本で、イルカはとても家族の絆が強く  

ときに、家族を失ったイルカは、自ら命をたつこともあるということを

読んだことがありますが、こうして、家族で楽しそうに泳いでいる姿を

みて改めて、彼らの家族の絆の深さを感じました。  

イルカたちは、暫く、私たちの周りをゆっくり  

泳ぎ続け、やがて、沖の方に向かって、去っていきました。  

野生イルカたちと、魔法のようなひとときを過ごせて  

何だか、とても癒されたような気持になり  

彼らとは、生きる世界が陸と海で大きく違っていても  

心の深いところで、繋がっているように感じました。  

今、友人が撮ったイルカの写真を書斎に飾っています。  

疲れた時、いらいらした時に、その写真を見ると、八月のワイメアで、

彼らと共有した不思議な時間を思い出し、何だかとても癒されたような気分になり、

心が静かになるような感じがします。  

そして、ハワイで出遭ったイルカのように、患者さんを、身体(お口)も心も

癒すことができるよう、スタッフと、日々ガンバッテいきたいという気持ちが、湧きおこります。

医療法人 ソエダ歯科診療所 院長 添田義博  

                                                   

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