院長ブログ Vol.30 「空の向こうに」
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「空のむこうに」
幼い頃、空を見ることが好きでした。
青空、夕焼け空、星空、曇り空、そう、そうした空、
癒してくれる何かがあると信じていました。
空のむこう、無限に広がる宇宙。
私が幼いころは、ソビエトとアメリカは冷戦のまっただ中で、
宇宙開発でも互いにしのぎを削り、アメリカはアポロ計画で、
月への有人飛行を目指していました。
そして、私が10歳のとき1969年7月20日にアポロ11号が、
月面に着陸しついに人類は記念すべき足跡を月に残しました。
当時10歳になったばかりの私は、テレビに映る月面に宇宙降り立つ
宇宙飛行士の姿を見て感動したことを覚えています。
そして、宇宙飛行士のように 空のむこうに広がる果てしない宇宙へ
飛び立ち、空のむこうから地球を眺めることができればと、よく思った
ものです。
それから、40年経った現在、野口さん、山崎さんなど日本人
宇宙飛行士が活躍し日本人にとって宇宙は少し身近になった
私の宇宙へ飛び立ち、空のむこうから地球を眺めるという
夢はかなわないままですが、疲れたとき、落ち込んだとき、
よく開くお気に入りの本に、「地球/母なる星」と
いう写真集があります。
この写真集には、宇宙から撮影した様々な地球の
ドキュメント写真と、世界中の宇宙飛行士たちの言葉が
載っていています。
不思議なことに、美しい地球の写真を眺めていると、言葉でうまく説明できないのですが、
何だか、とても癒された気持ちになります。
宇宙に行き、そこから地球をみると人生観が変わるという話を聞きます。
実際、宇宙に行った宇宙飛行士たちも、その心境の変化を言葉にしています。
『The Earth reminded us of a Christmas tree ornament hanging in the
blackness of space.
As we got farther and farther away it diminished in size.
Finally it shrank to the size of a marble, the most beautiful
marble you can imagine.
That beautiful ,warm, living object looked so fragile ,so
delicate, that if you touched it with a finger it would crumble and fall apart.
Seeing this has to change a man , has to make a man appreciate the
creation of God and the love of God.』
James Irwin (USA)
『地球を見ていると、宇宙の闇に浮いているクリスマス・ツリーの飾り玉を思い出した。
遠ざかっていくにつれ、地球は小さくなって、とうとうビー玉ほどに縮んでしまった。
想像できないほど美しいビー玉である。美しく、暖かく、そして生きている。
それは非常に脆くてこわれやすく、指を触れたら粉々に砕け散ってしまいそうだった。
これを見れば、人は誰でも考え方が変わるはずだ。
神の天地創造と神の愛に、心から感謝せずにはいられなくなる。』
ジェームス・アーウィン(アメリカ)
『We went to the moon as technicians; we returned as humanitarians.』
Edgar Mitchell (USA)
『月に向かうときは技術者だったが、帰ってきたら人道主義者になっていた』
エドガー・ミッチェル (アメリカ)
大気汚染、海洋汚染、熱帯雨林の伐採などの環境破壊を引き起こし、
地球に大きなダメージを与えている現在
地球の写真集を見るたび、この美しい星、母なる星、地球に感謝し
この星に生きる人々、いきものと共存し私も、歯科医師とし、
日本人とし、そして地球にすむ住人として謙虚に生きていかなければ
いけないと強く感じます。
医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博
※アポロ計画:アポロ計画は、ケネディー大統領の指示により、NASAが実施した
人類初の月への有人宇宙飛行計画です。
1961~1972年に行われ、6回の月面着陸に成功しています。
※出典 「地球/母なる星」 監修 竹内均 企画 ケヴィン・ W・ケリー