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PostHeaderIcon 院長ブログ Vol.28 「いただきます」

 

——————————————————————–院長ブログ

「いただきます!」

   

患者さんや業者さんからお菓子など、よく差し入れを頂戴する事があります。

スタッフの1人に頂いたお菓子は、和菓子・洋菓子に関わらず何でも

いつもニコニコ嬉しそうに「いただきます!」と言って、美味しそうに

食べる女性がいます。いつも感心して見ています。

スタッフの中には「このお菓子、あれやん、あんまり

美味しくない やつや」など文句を言いながらも、

ちゃっかりパクパクと全部食べる 行儀の悪い輩もいます。

そういうのを見つけると「頂いた人に失礼やで、文句言うんだったら

口に入れたら、あかん」とたしなめる事があります。

     

ところで、食べ物を食べる前に言う「いただきます」という言葉は

誰に対する言葉なのでしょうか?

自分に対して?食事を作ってくれた人に対して?

あるいは、お百姓さんなど食材を育ててくれた人?

本来「いただきます」という言葉には「私の命を支える為に、

動植物の命を頂きます」という意味が込められています。

古来 人間は、自然の恵みをもらって生きてきたわけで自然の恵みとは すなわち、

私達の口に入り、糧となる数々の動植物の命なのです。

私は「他の生き物の命を頂く」という行為を通じて、生きとし生けるものの命が繋がって

地球という生命の惑星が形作られているのではないかと感じます。

現在 全世界で、10億人もの人が飢餓に苦しんでいると

言われています。

そしてアフリカ諸国を中心に開発途上国では、毎年約1500

万人の子供達が餓死しているとも言われています。

この数字は大阪府と兵庫県の全人口を合わせた数より多い数です。

その一方 日本で1年間に消費される食料は9100万トンで、そのうちの1900万トンは

廃棄されていると言われています。つまり他の生き物の犠牲によって得られた食料の

5分の1以上を無駄にしているわけです。

この現状を考えると、私達人間を生かさせてくれる自然の恵みに

もっと感謝の気持ちを持たないと、いつか自然からの厳しいシッペ返しに遭う日が

くるのではないかと大きな不安を覚えます。

そして先程の女性スタッフの「いただきます!」の声は、私に我々の糧となった

動植物を頂くという「いただきます」の本来の意味を思い起こさせてくれ

感謝の気持ちを湧き起こさせてくれます。

ところで感謝をして美味しく食べ物を頂くには、やはりお口の健康が欠かせません。

その為には、食後の歯磨きと歯医者さんでの定期的なお口のチェックをお勧めします。

医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博

 

<参考資料>
国立社会保障・人口問題研究所
人口構造研究部
日本国際飢餓対策機構 2009/4

                  

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