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PostHeaderIcon 院長ブログ Vol.14 「4:2:1」

             

—————————————————————— 院長ブログ

「 4:2:1 」

宿題になっていたことを思い出しました。

たしか、No.3「カンガルーの歯肉炎」でお話したこと

我々、人間が『本来食べるべきもの』について、まだ、お答えしていませんでした。 

  

私は、6年前から東洋医学の年間コース(年6回)を受講しています。

その講師の先生は、20数年前、京都大学医学部の胸部外科に

在籍されておられ、悪性腫瘍などの手術に明け暮れる日々を過ごしておられたのですが

外科的な治療の限界と、患者さんへの負担の大きさに疑問感じ

できるだけ切らずに治療する方法を、模索しているとき東洋医学に出会われそうです。

それ以来、東洋医学を奥深く勉強され、多くの患者さんに東洋医学と西洋医学を

組み合わせた治療(中医学)を実践され、数多くの実績を上げておられます。

先日、その東洋医学の講習会の定例会を受講した際、

健康と食事について、お話をされていました。

その先生によると、

主食(米などの穀類)が55%、

副食(おかず)が45%の割合の比率で

新鮮な、季節々の旬のものを食べることが理想的だそうです。

そして、最近の人は、おかずを取りすぎ栄養過多になり

生活習慣病を発症する要因の一つになっているとのことでした。

 

話は変わりますが、                                       

http://www.wallpa perlink.com/bin/ 0607/02346.html

口腔解剖学教室で、先輩の研究のお手伝いをしているとき

先輩が、いろいろな哺乳動物の顎の標本を見ながら

「肉食動物の歯は、肉を引きちぎるのに適した形態をしているし

草食動物の歯は、草木を噛み切って磨り潰すのにて適した形態をいる

また、雑食動物の歯は、肉食動物、草食動物の両方の特徴を併せ

持っている。歯というのはその動物の食性をよく表わしている」

ということをよく言われていたことを思い出しました。

   

我々人類は、生命が地球に誕生した約38億年前から気の遠くなるような長い時間を

かけ進化をへて、現在のような歯をもつようになったわけですが、我々の歯について

お話させていただくと、我々、人間の歯は、知歯を除いて28本あります。

そのうち16本は、臼歯(小臼歯、大臼歯)で臼のような形をしていて読んで字のごとく臼で

あり、上下で噛み合わせて穀物などを磨り潰すのに適した機能を持っています。

8本は切歯(側切歯、中切歯)でシャベルのような形をしていて上下で噛みあわせ

野菜などをハサミで切るような機能を持っています

4本は、犬歯で、円錐形の矢じりのような形をしていて、肉を矢じりのように突き破る

(引きちぎる)ような機能を持っています。

クリックで拡大

28本のうち16本、すなわち4/7は穀類

28本のうち 8本、すなわち2/7は野菜類

28本のうち 4本、すなわち1/7は肉類

そう、全体の食事の量を7とすると、その割合は

穀類:野菜類:肉類  = 4:2:1 となります。

そして、この穀類の割合は4/7≒57%であり

さきほど、東洋医学の講師の穀類55%とほぼ同じ値になります。

『そう、こういった食事をすることが、大事なんだよな』とひとり納得し、

うなづいているところへ、娘が

「パパ、これ食べてみて、すごく美味しい」

と差し出した新発売のポテトチップを思わず、口に・・・

医療法人 添田歯科診療所 院長 添田義博

 

※ 食性 : 動物の食物に関する性質のこと。動物は個体維持のため食物を食べるが、

        その種類、様式(食べ方)は、動物の種により異なり非常に多様である

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